ご挨拶

 

202510

代表理事 太田達男

 

一般社団法人公益信託推進イニシアチブ(I-ACT)の代表理事を勤めさせていただいております太田達男です。

 現行公益信託制度は、1922年に制定された古い制度で、主務官庁が許可・監督し、役所が幅広い裁量権を持つ制度ですが、色々な理由で50年間活用事例がなく冬眠状態にありました。ところが、1970年代初頭における公益法人の杜撰な運営が国会でも問題になり、財団法人と並ぶ財産を公益活動の主体とする、公益信託制度の実用化運動がおこり、1977年に第1号の公益信託2件が誕生しました。

 その後の又50年間税制の縛りもあり、公益信託は実質的に信託銀行の業務の一つとしてしか活用されてきませんでしたが、2016年6月より法制審議会の審議が始まり、2019年2月法務大臣宛「公益信託法の見直しに関する要綱」が提出されました。

 この内容は、受託者の自由化(法人・個人を問わない)、信託財産の自由化、助成事業に加えて公益目的事業も認めるなど抜本的改正を提案するものでした。そして、ようやくこの要綱に沿った新法が、いよいよ20264月より施行されることが決まりました。

 公益財団法人公益法人協会は、来るべき新制度の理解とその幅広い活用に向けて、2020年7月に「新しい公益信託の活用に向けた勉強会」を立ち上げ一旦中断後、202312月に、研究会として再開しています。

 ただこの研究会は文字通り勉強・研究を目的とするもので、幅広く市民社会組織との協力連携活動を進め、公益信託の普及・啓発及び基盤整備等の事業を行い、さらには新制度の実施状況をモニターし適切な要望活動を主たる事業とする別組織が必要との観点から、私達はこの法人を設立しました。

 この法人はお金もなく、専従する人もいなく、ある意味徒手空拳で立ち上がりましたが、わが国における公益信託制度の利活用を進め、もって財産寄付を通じた民間公益活動の推進にいささかでも寄与したいという大きな夢を実現したいと念じております。

 どうか皆様方のご支援とご協力をいただきますよう、心からお願いするものです。